トシキ問題
会社の人と仕事前に話をしていた。
「ハナレグミのライブ、抽選結果が今日出るね」
そこから、ほかのミュージシャンの話になった。
そこで私は、友達が好きなミュージシャンの話をしたかった。
「私の友達、〇〇トシキが好きで、ライブにも行ったりしてて、私も一度行ったことがある」
……と言いたい。
ところが、その「〇〇トシキ」が出てこない。
頭の中に浮かんでくるのは、大沢誉志幸。
違う。
佐野元春。
いや、それでもない。
そして、ようやく出てきた。
「角松トシキ?」
友達が角松トシキのライブにも誘ってくれたことがあるけど、よく知らないので断った、という話までしていた。
すると会社の人が、
「その人って、カドマツトシキっていうと、オメガトライブの人?」
と言う。
……ん?
なんか違う。
でも、何が違うのかわからない。
「うーん……なんか違う気がする」
そう言いながら、そのまま始業時間になった。
仕事が始まっても、なんだか気になる。
あれ、誰やったっけ?
5分休憩になったので、たまらずスマホで調べようとスマホを開いた、その瞬間。
思い出した。
「カルロストシキだ!」
脳がザワーッとなった。
思い出した瞬間って、なんであんなに嬉しいんだろう。
「カルロストシキや!」
すぐに会社の人に伝えたかった。
ところが、その人は離席中。
仕事の時間が始まってしまった。
むむむ……。
言いたい。
どうしても言いたい。
そして、たまらず仕事中に小声で伝えた。
「カルロストシキやった!」
すると相手も、
「プププ……」
と、小さく3回ほど吹き出した。
あースッキリした。
それにしても、トシキが多すぎる。
角松敏生、カルロストシキ。
「この人もトシキだったっけ?」と、余計にわからなくなってしまった。
でも、最後はちゃんと自力で思い出せた。
それが何より良かった。
……ということにしておこう。
